コロナ禍になり、テレワークが増えたことで、収入減または通勤時間減により、副業を模索する動きが加速しております。その中で、特に女性が副業の選択肢として考えているのが、「占い師」です。元占い師として、これに対して、副業として占い師をお勧めできるのかを考えてみました。


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【1】職業選択としての占い師
まず、前提として言えるのは、「占い師」は社会的に認められづらい仕事であると言えます。ビジネスの世界では、「合理的な仕事」が求められることが多いため、履歴書には汚点として残る可能性があります。 これ以降、かっちりした会社宛てに履歴書なんて書くつもりがない、人生最後の仕事と考えるならば、この点はクリアです。ちなみに今でこそ私はエンジニアの仕事についていますが、転職活動中、企業によって好かれる嫌われるの差が激しかったです。

また、占い師の平均年収は一説には200万円ぐらいと言われています。もちろん、全盛期の細木数子氏が年収10億を稼いでいたなど、一部の人が釣り上げているにも関わらず、平均がこれなので、普通の人はまず、年収100万円稼いだらとても凄いと言えます。よって間違えても本業にしてはいけません。逆に言えば、履歴書に書かない、かつ、本業の収入がある程度あるという状況を考慮すると、副業としての占い師はそこまで悪い選択とはいえないでしょう。



【2】そもそもどんな占いがあるか?
占いには大きく分ければ、以下の4つのいずれかに分類されます。

・相術(表面の傾向を基にする。手相、姓名判断、人相、家相、印相、墓相など)
・命術(誕生日を基にする。九星気学、紫微斗数、四柱推命、西洋占星術など)
・卜術(偶然性を基にする。タロット、易、おみくじなど)
・心霊系(一般人にはよく分からない力を基にする。チャネリング、霊感、オーラ鑑定、口寄せ、前世鑑定など)

まず、心霊系は9割ぐらい詐欺みたいなものです。1割ぐらいは本物が混じっているかもしれませんが、血筋とか盲目とか臨死体験とか、常人ではとても取得できないので諦めてください。
命卜相は学べば、何とかなります。ただ、命術は、理論が複雑なので勉強がとても大変です。相術は、手相がメジャーですが、リアルで実践しないと身に付きづらいのでコロナ禍では勉強がしづらいでしょう。という訳で、気軽に勉強したいというのであれば、卜術のタロットが良いでしょう。細かい技術は色々必要でしょうが、究極論では絵柄を読み取るだけでできるので。

なお、多分、一番儲かるのは墓相です。墓相の占い師は、ある種のお墓コンサルタントのようなもので、正しいお墓の建て方についてアドバイスを与え、石屋に斡旋することで多額のマージンをもらえます。真偽は不明ですが、細木数子氏の場合は、個人を小銭で鑑定するよりも、墓でドーンと稼いでいたと噂されるほどです。もちろん、数百、数千万円のお墓を売る訳で、相応の貫禄と石屋とのコネクションが必要ですね。



【3】占い師になるためには
日本では占い師に国家資格はありません。よって、自分で占い師と名乗った瞬間から、占い師になれます。参入障壁が無いということは、ライバル(同業者)が簡単に生まれる非常に厳しい世界ですので、何らかの形で箔をつける必要があります。

箔をつけるやり方のひとつが占いのスクールや通信教育です。一通り、体系立てて学ぶ機会があり、学校によっては仕事を斡旋してくれることもあるでしょう。ただ、ひとつだけ言えるのは、一般の占いを依頼するお客さん目線からすると、「〇〇学校卒」という肩書を果たして重視するのか、という問題はありますので、過度に卒業証書の効力に期待するのは禁物です。

他に箔をつけるやり方としては、有名な占い師に弟子入りするというやり方はあります。うまくやれれば、「〇〇の弟子」「××の娘」みたいな称号をもらえるかもしれません。ただ、ツテを探すのが楽ではないのと、簡単に一人前にはさせてくれないでしょう。

ある程度、独学できる人は、本とかネット動画を参考に勉強し、友達を相手に沢山練習し(最低100人)、ココナラとかエキサイト占いとか、そういうネット占いサービスに、占い師として登録してしまった方が早いです。

その他の占いの稼ぎ方や業界の実態はこちらに記載しております。
「占い師の稼ぎ方とスピリチュアル業界マップ1」

コロナ禍ということもあり、店舗営業とかイベント集客とかは非常にやりづらいでしょうな。私の場合、この1年間、プロを辞めても友人等から未だに依頼が来るのですが、7割ぐらいはオンライン対応でした。ITツールをうまく活用する方法の模索は必要です。

【4】プロ占い師の心得
究極論的には、占い師は「営業職」です。
いくら技術的に優れていて当たる占い師であっても、一度鑑定して頂けなければその技術力には気づいてもらえませんし、また当たるにしても口が悪ければ二度と依頼されないということにもなります。技術があっても、黙って座って待っているだけでは1円もお金が入ってこないことを覚悟してください。芸能人になったつもりでセルフプロデュースしたり、売れるチャネルを作ったり、占い法人に身を寄せたり、営業の努力は大事。

あと、「良心の呵責」は向き合うべき問題です。
占い師でも宗教家でもそうなのですが、スピリチュアルに根拠というものは、ありません。タロットはユングの言う深層心理と関係があるとか、占星術は統計学だとか色々言われますが、細かく理詰めで問われると、普通の占い師よりは勉強した私でも、「占いは科学的ではない」と認めざるを得ません。そういった意味では占いを「実用的な言い伝え」「ジンクス」「神話を基に、相談者の人生の物語を紡ぐ即興詩」「カウンセリングツール」などと見なす、一種の割り切りが必要です。

とはいえ、プロ占い師を辞めた今でも、自分と自分の周りの一部の人を幸せにするために、占いを使い続けていますし、「占い師」という職業は、合理的な世の中では救えない人を救えるとても神聖な仕事だと思います。そんな妖しいお仕事、私は積極的には勧めませんが、分かった上で進むのであれば、面白い仕事であることも事実です。