2020年に都議補選で東京都北区が女5人の戦いで話題になりました。1議席を争う戦いでしたので、当選は上位1名、やまだ氏のみとなりました。


1やまだ加奈子自由民主党(公)52,225票
2斉藤りえ立憲民主党(共、社)36,215票
3佐藤こと日本維新の会(あた)33,903票
4天風いぶき都民ファーストの会23,186票
5しんどうかなホリエモン新党(N)6,125票



さて2021年はいよいよ都議選の本選。本来北区の議席は3議席でして、この3枠を争う戦いに公明党と共産党が加わります。一体誰が当選するのか、北区民の私が当選可能性が高い順に考えてみました。



【1】大松あきら(公明党)予測順位1~3位
記者を経て都議4期のベテラン。JRや地下鉄へのホームドア設置、迷惑駐輪解消に向けての赤羽駅前の大型立体駐輪場など公約は実現は流石に任期中には無理っぽいですが、公明党として与党とくっつき幅広い政策に携わってきたといったところでしょう。公明党関係者は荒川の防災を強く掲げており、よく視察に行っている印象はあります。北区に根を下ろす人にとっては荒川の水害対策は死活問題であり、着眼点は良いです。

北区を含める衆議院東京12区は、自民党が立候補せず、公明党が立候補する、都内における公明党最重要拠点です。公明党の支持母体である創価学会の活動も盛んで、コロナ禍前の赤羽パレードでは実質4分の1ぐらいは創価学会を掲げる団体の皆様でした。北区の都議選は、ボーダーが3万票ぐらいですが、良くも悪くも話題にならない人物で、票数の変動があまりないため、創価学会の組織票で手堅くそれぐらいは集めることでしょう。他党の票が分散すれば、トップ当選の可能性もありえますが、分散しなければ2位当選といった感じではないでしょうか。最悪、与党批判の風潮が強まれば3位になる可能性はありますが、当人がよほどの不祥事でも起こさない限り充分に当選圏内です。

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【2】曽根はじめ(日本共産党)予測順位1~4位
区議2期、都議6期のベテラン中のベテラン。共産党らしく、コロナのPCR検査拡充を求める他、安易な都市開発の反対を訴えます。北区は十条や志茂を中心に開発が進んでおり、立ち退きを要求されたり、そこに愛着を持っていたりする住民からすると、どうしても共産党にすがらざるを得ない実態があります。

2020年の都議補選においては、立憲と共産は共闘して、斉藤りえ候補を推し、惜しくも2位でした。そして、今回においては立憲斉藤候補は、大田区からの出馬となり、3月時点では立憲の候補予定者はいません。つまり、前回の斉藤りえ票の大半が流れてくる可能性があります。もちろん、ソフト左派で立憲までは良いけど共産まではちょっとという層も少なくは無いでしょうが、昨今の与党の支持率低下が後押しするとトップ当選も射程圏内に入ります。一方で、立憲支持率が高くなり、立憲がこれがイケるのではないかと思い候補を擁立すると、4位で共倒れになる可能性もあります。

私個人からすると共産党区議団の方は、日頃から組織的に街頭活動に精を出しており、街中での定期的なエンカウント数は他のどの政党よりも高いです。ただ、区議ばかりが活動して、衆議院支部長とか曽根氏本人はあまり見かけないという感じはするので、結構微妙。


【3】佐藤こと(日本維新の会)予測順位1~5位
障害者支援関係の職に従事する新人。2017年に北区都議選でトップ当選した音喜多氏の後継。経済政策を重視する維新ではあるものの、弱者支援や多様性政策もバランスよく訴えます。

2020年の都議補選に出馬し、3位。しかし、1位の自民は公明との相乗り、2位の立憲は共産との相乗りであり、もし当時相乗りが一切なかった場合、維新自力での得票という意味で、計算上では実質トップでした。ただ、本当に自力か問われると微妙なところであり、当時は維新とあたらしい党のW公認だったのです。今回は維新の公認が先に発表され、あた党からも公認発表が出るか否かという時期に千代田区議補選で、あた党は炎上。維新とあた党共闘体制のシンボルだった音喜多氏が、責を問われて役職を降りることになりました。維新は支持母体がなく、東京においては議員の数も少ないです。さらに維新も複数の地域で都議候補を擁立するため、都議補選で動いた維新議員や維新党員は分散することになり、2021年夏には応援に来られなくなるという事態が予測されます。多くの地域では維新の地方議員が少しずつ増えていますが、実は関東圏では新しい維新の議員はここ1年間でほとんど増えておらず、深刻な人材不足です。それに昨年初夏の吉村大阪府知事フィーバーによる維新ブーストも落ち着いてしまいました。維新単独では非常に厳しい戦いになりますが、あた党公認が出るのか否か、公認が出たとしても新体制のあた党でどこまで戦えるかが、当落に大きな影響を及ぼします。

また、さらなる変数要素として、都民ファーストがこのまま出馬しなかった場合、その票の一部は佐藤氏に流れ、当選の可能性が高まります。立憲が出馬し、共産と立憲が共倒れになった場合、漁夫の利を得るのは佐藤氏と後述のやまだ氏でしょう。自民の支持率ががさらに低迷した場合も維新が保守の受け皿になる可能性もあります。普通に考えれば3位当選なのですが、状況によってトップ当選も大敗もありえる、非常に変数の大きい候補予定者です。


【4】やまだ加奈子(自由民主党)予測順位3~4位
元ベテラン区議で、2020年の都議補選を制した女性です。国政与党との連携をし、幅広い政策を訴えます。

前回は、公明党が相乗りした形で5万票を獲得しましたが、公明党の票を3万(2017年の都議選結果より)と仮定すると、5万-3万の2万票。自民党独力では当選ボーダーの3万票には足りていません。今回は前回味方だった公明党もライバルなのです。さらに、昨今では菅内閣および自民党の支持率が低迷しており、千代田区長選を筆頭に様々な地域の市議選などで自民党候補の落選が多数発生している超逆風です。この状況でも、どこまでガッツを見せるのかが勝負となります。

仮に当選するとしたら、3位当選なのですが、もし2位以上で当選する可能性があるとすれば、小池ゆり子都知事の自民党入りが発生した場合に限るでしょう。一部では菅総理を下ろし、小池氏を自民党の顔に据えようとする動きがあると言われています。東京五輪が開催できなかった責任を取り、都知事を辞職する、でもすかさず衆議院選に参加するといったシナリオです。ただ、自身が作った政党、都民ファーストの会はどうするのだということも問われる訳で、実現の可能性が高いとは言えません。

なお、高木啓衆議院議員が次の衆議院選でも比例当選することが前提ですが、もしやまだ氏が都議選で落選した場合、ひょっとしたら北区長選に出馬する可能性があるかもしれません。現職の花川区長は、区長の中では最高齢。保守層の中でも高齢に不安視する声もあります。また北区長選の場合は、都議補選の構図と同様、公明も自民に協力する形になりますし、2023年にはコロナも落ち着き、コロナ感染者数と連動していると言われる自民党の支持率も回復している可能性はあります。

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【5】都民ファーストの会系候補 予測順位3~6位
前回の都議補選では、天風いぶき氏が都民ファーストの会から立候補しました。当初は自民vs都民ファと言われた戦いも4位に沈みました。構図の問題以前に、明らかに準備不足でした。現時点で、都民ファーストの会では、北区の都議出馬予定者は発表されておらず、天風いぶき氏本人のTwitterも今年に入ってから、全く動きがありません。ただ、ひとつだけ天風氏を評価できることがあるとしたら、選挙が終わった後でも、ポスターに書いてあった通り、11月14日10時に赤羽駅にちゃんと現れたことです。政治家のポスターはあくまでも演説会のポスターですからね。

仮に出馬した場合、維新・自民あたりから票を削ると思われます。ただし、北区内では都民ファの地盤が弱いため、出るにしてもちょっと厳しいのではないかなぁと。なお、最近の北区、都民ファ区議山中氏は、区議会レポート第4号を配布していました。ただ、小池都知事が重点的に応援に来たら、千代田区長選挙のときのようなミラクルは起きるかもしれません。


【6】立憲民主党系 候補4~6位
前回の都議補選で擁立した斉藤りえ氏は3万6千票で2位でした。美人、障害者、マスコミに注目されて知名度があるという好条件でも議席を取れませんでした。そしてこの票数というのは共産党との共闘の結果です。2分割すると、ボーダーの3万票どころか2万票にも達しなく、立憲と共産で共倒れになる可能性もありますので、普通に考えれば出馬させないでしょう。おそらくこれを考慮したであろう党は、斉藤氏は北区ではなく大田区で出馬させる意向を示しました。
また、北区には立憲の区議数名と参議院議員がいますが、街頭で挨拶活動をしたり、政策レポートをポスティングしたりという活動が、ここしばらく見られません。また、街中のポスター掲示もほとんどありません。仮に都議候補を擁立するにしても、国政立憲民主党の支持率と本人の知名度頼りになるかと思われます。



そんな感じで順当にいけば、公明>共産>維新=自民(>都F=立憲)ですね。