都議補選構図20200623


政界はすっかり都知事選ムード。今は都知事選期間中(6月18日~25日)のため、まだ公示されていない都議補選については、ビラを配ったり投票を呼び掛けたりできない期間となっています。しかしながら、北区在住の身で各陣営の動向を見ていると、様々な陣営が、水面下で動いているのが分かります。

そもそも論としてですが、この選挙は何なのかを一度まとめてみましょう。
17年に都議会議員選挙がありましたが、当時、都民ファーストの会で当選した音喜多氏が、別の選挙に出るために辞職して生じた欠員を埋めるための選挙です。北区は公明党と共産党の聖地であり、北区の3議席のうち2議席はこの2党が占めているので、他の政党がこの1議席狙うこととなります。

私個人としては音喜多支持なので、どの候補を応援するかは言わずもがなですが、都知事選期間中の各陣営の動きを中立な視点で見てみましょう。




6月23日、「NHKから国民を守る党」こと「ホリエモン新党」の関係者、まさかの出馬表明です。新藤加菜氏(ホリエモン新党公認、NHKから国民を守る党推薦)は、早稲田卒の配信業、ウェブマーケターで通称「ゆづか姫」。インターネットを使って住民の声を収集することを訴えます。一部ネット界隈へのバズらせる力は圧倒的だと思われますが、高齢者が多い北区ではネットを駆使した選挙活動だけでは戦いづらいものがあります。当落線上まで持っていくのは厳しいでしょう。元々、衆議院選予定候補なので、前哨戦とホリ党(N国)の話題づくりのためと考えるのが妥当でしょう。というより、記者会見上で立花氏は4位以上になることを目安に掲げているようですし、新藤氏当人も祭りを楽しみたいといった意気込みを述べています。(24日夕方記者会見より)
ご参考までに19年の北区区議会議員選挙で、NHKから国民を守る党の党員は、みつき慎太郎氏1名が出馬し、2,360票集めて当選しました。他の候補予定者より若く、おそらくスケベ票(容姿を参考に男性が投票する票)を集めると思われます。

・もし、新藤氏が出馬するとなると一番削られる可能性があるのは浮遊票頼みの佐藤氏だろう。立花氏からしたら、あくまでも主たる目的は党の知名度アップだろうが、4つの補選がある中、維新が出馬している北区・大田区にさせるあたり、立花氏は維新潰しを狙っている可能性も0ではない。

※参考までに音喜多氏と立花氏は対立関係にある。19年初夏に、音喜多氏がN国の選挙批判をした後、立花氏が文藝春秋のネタで牽制するぐらい。肝心の堀江氏はホリエモン新党に対しては放置で、20年6月に維新の推薦する小野氏と都政について語るYouTube配信を行っており、明確に小野支持を宣言している。ここからは私個人の邪推になるが、音喜多氏は当初、堀江氏推薦に興味を持っていて、堀江氏も維新あるいは自民からの推薦を期待していた可能性があったのだろう。堀江氏は立花氏に徹底的にマーキングされ、維新としてはN国と肩を並べるのが嫌だったため推薦を断念したのだと思われる。そういった意味では立花氏の作戦勝ちと言えなくもない。ただ、肝心の堀江氏本人は、維新・自民の推薦の可能性が潰えて惨敗濃厚となったため、出馬する気が失せてしまったのかもしれない。






佐藤こと氏(日本維新の会・あたらしい党公認)は、議席を空けた音喜多参議院議員の事務所の元裏方。ヨーロッパの超名門校ダブリン大学留学経験(TOEIC満点)や障害者支援の会社で広報部門の統括として働いていたこともあり、硬派と思われる維新の中では広い視野を持つ新人です。維新および維新の友党であるあ党が、実質単独で小野都知事候補を推薦できたこともあり、都知事選期間中は維新の名を広げる活動を気兼ねなしに進められている模様です。


・東京全体で維新の議員は少なく、さらに都知事選で小野氏の応援に議員が取られるため、戦力的に厳しい戦いとなる。本人と民間人を主体としたボランティアのガッツが求められる。
・印刷の発注ミス発生!?選挙中に資金難。
・吉村大阪府知事が北区入りするかは、不明。






天風いぶき氏(都民ファーストの会公認)は、宝塚歌劇団で男役をした後、当時衆議院議員の小池氏事務所に入所した元秘書です。小池都知事との連携を訴え、北区民の声を都政に反映しやすくすることを訴えます。都知事選期間中、事実上、都民ファーストの会は「現職女性知事を応援する都民ファーストの会」として、北区に張り付きビラ配りや街宣車で演説の録音を流したりしていました。このような活動ができるということは知事とこの会が推薦関係(確認団体)にあることが条件であるため、推薦を受けないと宣言している小池知事の主張と矛盾しているものがあります。ただ、選挙のテクニカルな事情を知らない人からすれば、都民ファーストの会が小池都知事を応援するのは普通のことであり、自然な流れとして受け止めるでしょう。


・小池都知事は、今のところ街頭活動をしないと宣言しているが、上記のとおり、確認団体が成立しているため、北区で街頭演説をする可能性は0ではない。
・本都議補選において、公明党が自民党に推薦を出した。天風氏としては苦しい戦いになる。





斉藤りえ氏(立憲民主党)は、耳が聞こえない筆談ホステスとして有名となりました。2015年の北区区議会選では音喜多氏の支援を受けてトップ当選。しかし、2019年の北区区議会選挙には出馬せず(できず?)、参議院選で立憲から比例で出馬し惜敗し、今回の選挙に挑みます。立憲民主党と日本共産党は、今回は完全に同盟関係で、現在は両党の区議や支部長クラスの人が一緒に宇都宮都知事候補のビラを配ったり(厳密にいえば党としての推薦ではなく確認団体として支援)、斉藤氏が共産党の広報誌に出たりしています。北区内で宇都宮都知事候補陣営の確認団体「希望のまち東京をつくる会」のビラ配りスタッフを見かけることはありますが、斉藤りえ陣営は都知事選期間中は比較的静かです。

※斉藤氏と音喜多氏の離別について私は詳細には知りませんが、個人的には日本を元気にする会(実質的に第三極)から共産党を主体とする左派に完全に組み込まれた状態になっているので、少なくとも結果的に斉藤氏の思想的な転向は否定し難いと思います。
※北区において何故共産党が強いかと言えば、都市計画による住人立ち退き問題があり、これに明確に反対しているのが共産党だからです。十条や志茂1丁目辺りは生活にダイレクトに影響します。

・山本太郎氏の都知事選出馬による立憲陣営の士気低下、ホリエモン新党の新藤氏の補選出馬によるスケベ票の流出などで斉藤氏も若干の影響を受けると思われる。





やまだ加奈子氏(自由民主党)は、北区区議会の議長も務めたベテラン区議。長い政治家経験から政策レポートのバランスが良く、国・都・区の連携を訴えます。四人の中でいち早く活動を開始し、体感値でいえば、都議補選関係者の中で一番多く北区内でポスターが貼られており、序盤は一番優勢でした。18日に、ついに公明党からの推薦を受けました。北区の公明党票は2~3万票。当選には5万票(±1万票)は必要ですから、非常に手堅い創価学会の組織票でその半分近くを獲得できたのは非常にポイントが高く、当選に早くもリーチをかけています。しかし、逆風も吹き荒れており、そこから更に浮遊票を獲得するのは努力が必要な状況です。

・自民党は都知事選でいかなる候補にも公認・推薦を出せなかった関係で、都知事選期間中(6月18日~25日)の政治活動ができなかった。
・国会が閉会された直後、自民党を離党したての川井議員が立件され、自民党批判報道が増えている。ただ、やまだ加奈子氏本人について黒い噂を聞いたことが無いので、国政選挙より人物重視の気が強い都政選挙とあっては、自民党の公職選挙法違反問題の影響を案外受けない可能性もある。
・都議補選期間中、都知事選で摩耗していない自民の大物議員が応援のために北区に大量流入してくる可能性がある。国政自民党の悪評が漂う中、それはプラスなのかは不明。



公明党が自由投票ではなく、自民党に明確に推薦を出したことはインパクトが大きいです。このまま、創価パワーで自民が逃げ切ってしまうのでしょうか?5人目のチャレンジャーが出て注目度アップの今、投票率が上がることで浮遊票がどう動くのか注目が集まっています。

北区は国民民主党の青木愛氏の地盤でもありますし、その波及でれいわ新選組のポスターも多いです。そろそろ国民民主党、れいわ新選組も擁立をお考えになったらいかがでしょうか?(すっとぼけ)