知り合いに何人か政治家or政治家候補がいるので、雑談のついでに軽く言ってみたことがありますが、あまり興味を示してくれなかったことがあります。正式な形で陳情した訳ではないので、完璧に否定された訳ではないのですが、感触からいえば、正式に直訴したとしてもまともに取り合ってくれないでしょう。その内容とは「マッチングが成立しづらい人(以降、非モテ)」の存在を軽視するなということです。

少子化が叫ばれる昨今ですが、その前段階として結婚できないというハードルがあります。できちゃった婚授かり婚は例外ですが、多様化するライフスタイルがあるとはいえ、日本国では、結婚してから子どもを作るのがマジョリティです。しかしながら、未婚の割合は増加の一途を辿っております。そして、なぜ未婚者は未婚なのかといえば「令和元年版 少子化社会対策白書(内閣府)」に以下のように記されています。



未婚者(25~34歳)に独身でいる理由を尋ねると、男女ともに「適当な相手にめぐり会わない」(男性:45.3%、女性:51.2%)が最も多く、次に多いのが、男性では「まだ必要性を感じない」(29.5%)や「結婚資金が足りない」(29.1%)であり、女性では「自由さや気楽さを失いたくない」(31.2%)や「まだ必要性を感じない」(23.9%)となっている。さらに、過去の調査と比較すると、男女ともに「異性とうまくつきあえない」という理由が増加傾向にあり、



要するに約半数を占める原因は出会いがない、マッチングができていないということです。この問題を解決に導けるならば未婚者の半分が自分の支持者になるにも関わらず、「次世代のために」を掲げる政治家は教育費とかお金の問題ばかりを重視します。もしくはLGBTなどのマイノリティの権利ばかりを主張します。別に教育やマイノリティ支援が悪いというのではないです、争点はそこだけなのかということです。愛があればお金なんてではなく、愛も金もないこの時代、何故彼らは動かないのでしょうか?

【1】問題の当事者は流動的である
 人口1000人に対して2人が離婚するご時勢、まだまだ結婚というのは生涯に一度というのが主流でしょう。「喉元を過ぎれば熱さを忘れる」という諺がありますが、一度結婚してしまえば、「結婚できない」という問題はほとんどの人が消失してしまいます。政治家からしてみれば、非モテ対策の政策をしたところで、自分の支持母体と見なすにはあまりにも流動的すぎます。それよりも放り出すにもいかない子どもを抱えている(抱えてしまった)親御さんたちの存在の方が、よほど強固な支持基盤になるというものです。
また、そもそも、非モテ当事者としても「自分はマッチングがうまくいかない人間である」と自覚するのは相当酷なことでありますし、自覚するという屈辱的なイニシエーションを突破しないと支持者にならないというのも政治家にとっては歯がゆいものとなるでしょう。


【2】センシティブすぎる問題
様々なハラスメントが横行する昨今、恋愛を公の人が語るというのは袋叩きになりかねません。大学が女子大生に結婚適齢期についてレクチャーするのでさえ、人権派の方からすれば問題があるのではと議論の対象になるぐらいなのです。

また、どこまで行政が結婚や出産をどこまでコントロールすべきなのかが難しく、下記映画のように匙加減を誤るとディストピア?になってしまいます。



【3】現実的にとりうる政策について
漠然とマッチングの成功をしやすくするために、どのような政策がありうるか幾つか考えてみました。
LGBT問題であれば、異性間カップルの制度を参考にしつつ、条例や法律を少しずつ調整していくこととなりますが、非モテ問題は法的な問題が大きくは見当たらないにも関わらず、うまくいっていない訳です。前項のような強制政策はありえないとするならば、もっと複雑で根深いところから地道に対応しなくてはなりません。分かりやすく成果を示すという意味では非常に地味です。

①スポーツ施設利用の奨励
マッチングアプリでも写真の重要さがよく力説されますが、恋愛というのは、それほどまでに見た目が非常に重要です。見た目の良しあしは、個人の好みに左右されますが、よほどのデブ専・病弱マニアでもない限り、「健康的である」というのは見た目が良いと判断するにあたって同意されやすい要素であるでしょう。国民総イケメン化計画として、ジムや公共スポーツ施設利用の奨励するというのが有効だと思われます。
また、この政策は新型コロナの影響で壊滅的な打撃を受けているジム業界への助けにもなりますし、長期的には国民の体力強化により医療費削減に繋がる可能性もあります。

②性教育の充実
学校教育で習う性的なことといえば、私個人の古い記憶をたどるならば、国語で『赤い実はじけた』というほんのりラブ小説を取り扱ったか、保健体育で避妊しろというぐらいです。避妊しろと言う割には、コンドームの正しい選び方すら教えてくれないほど大雑把です。薄さとブランド以外にも、医学的に考えるべき項目は実はあるのに。
他にも「性的同意」という社会的規範がありますが、これもあまり認知されていません。「終電なくなっちゃったから家に寄っていく?→不幸な強制的性行為」の流れを回避するための指針です。この規範が世の中に普及されていない原因は3つあり、「しよう」ということを発言するのが憚れる文化、酒に酔った・雰囲気で・衝動的にと言い訳するための狡さや駆け引き、そして一番の要因は、同意するシチュエーションの具体的な光景が全く思い浮かばないということが挙げられます。最後の件について、知識は教えてどうにかなるものでしょう。
また、家庭科でファッションについて学ぶ機会が増えているとのことですが、これは外見の重要性を学ぶ上で、良い兆候だと思われます。

③男女の真の平等の空気を作る
男性としては「男は女よりも収入が高くなければならない、男が女性様をエスコートしないといけない、男女トラブルが起きたときは男の方が悪と判断されやすい」、女性としては「たとえ共働きであっても家事育児介護は自分が主担当である、相手の転勤があればキャリアを手放す」という双方それぞれがプレッシャーを抱えており、こんなプレッシャーをもはねのけてくれるほどの相手を探そうと、理想を高くせざるを得ません。ライフスタイルの多様化によって少しずつ崩れてきているとはいえ、年収400万円の若者は上級国民となる時代、育児介護から解放する家電の開発を推奨したり、転勤に規制をかけたりするなど価値観のイノベーションを図る政策を推進すべきでしょう。

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★非モテを放置した社会はどうなるか
最後に非モテ問題を社会的に放置するとどうなるか考えてみましょう。一番わかりやすいのは、人口減少です。現在目に見え始めた年金問題に始まり、労働力と消費者不足による企業の倒産、数十年後には地方都市は維持できなくなり壊滅するでしょう。

また、非モテの男女ともにあくまでも一部ですが、女が非モテになりすぎる場合は、女性の権利と男性の邪悪さを過激に訴える重度のフェミニズムになり、男が非モテになりすぎる場合は怒りの衝動で社会暴力をもたらすインセルになります。インセルはアメリカでは銃乱射事件を起こして危険視されています。日本の男性の場合、インセルのような過激な方向まではいかずとも「ミグタウ」と呼ばれる存在になるかもしれません。ミグタウ(Men Going Their Own Way)は「どうせセラピーで顔は治らない」といった絶望を感じ、女性と社会に憎悪し、社会的関わりを徐々に絶ち、やがては自殺へとつながります。童貞と馬鹿にしている場合ではないのですよ。


政治家というのは、人気商売のところがあり、人をたらしこまなければ当選できません。非モテというのは、人をたらしこむのができない人たちです。票にはならないでしょうが、そんな人たちに想いを馳せてみても良いとは思います。