大規模な同窓会を開くというのは中々大変なものです。特に大変なことの一つは集客でしょう。普通の集客活動とは違い、同学校の同学年などといった制約の中で集客をかける訳です。

ここしばらく、大規模な同窓会プロジェクトに加担しておりまして、広報担当で、これに力を入れていたので、このブログもなおざりになっておりました。お陰様で、このブログの運営ノウハウなども活かしつつ集客した結果、300名を超える申込があり、悪天候の中でも250名の方に足を運んでいただきました。ちなみにうちの学校は超マンモス学校なので、300という数字は全招待対象者の10%にも満たないのですけども、それでも多大な数字ではあります。

特秘性のある事を除き、私がやったことをまとめてみます。

【1】目的の整理と目標を設定する
何のための会合で、どんな属性の人を対象に、どれぐらいの参加者を集めたいのかを確定します。広報担当が存在する目的は、「参加者に良い感情を抱いてもらい、且つ、参加をしていただく」ことと定義します。
私の運営している同窓会コミュニティにおいてでは、大同窓会は先輩方がやってきた定期的にやっていた慣習行事であり、この慣習に沿った形で学校からも支援を受けられるため、これを機に同窓会コミュニティをさらに活性化させることが目的です。参加者の目標人数は、先輩方の情報と幹事達のキャパシティから割り出して250名と決めました。参考までにこのような会合で、出席すると宣言しつつ、実際に来るのは7~8割です。実際は300名の出席表明が必要となります。


【2】先輩からノウハウを教えてもらう
先輩方の似たような事例を探し、ノウハウや状況を教えてもらいます。その学校独自の同窓会支援制度を利用したか(どういったコミュニケーションチャンネルがあるか)、その他独自の集客方法をしたのか、そのやり方で集客をしたときの申込人数はどのようなペースで増えていくか、などを確認できれば良いでしょう。大規模な同窓会だと、開催1年前にはヒアリングした方が良いです。もし、先輩方がSNSを通じて広報をしていた場合は、そのSNSの投稿履歴を辿り、分析してみるのも手です。


【3】プロジェクトメンバーを集める
大規模な同窓会を開くには、一人では到底開催は不可能です。仲間や賛同者を募り、チームで動かなければなりません。最低限、集客したい人数の5~10分の1の幹事メンバーが必要となります。小規模の同窓会を企画したり、手近な同期に打診・リクルートして仲間や賛同者を増やします。これも遅くても1年前から動く必要があります。


【4】学校公認のお墨付きをもらう
小規模の同窓会ならばともかく、大規模な同窓会を開くということは、学校の支援制度がどうしても必要になります。支援制度を利用するためには、学校にプロジェクトチームが公認であるお墨付きを貰う必要がありますので、学校のルールに従って粛々と手続きをします。私のチームの場合は、既に学校の公認団体だったため、今回は割愛ですし、そもそもこれは広報担当ではなく事務担当のタスクとなりますけどもね。


【5】時間と場所の決定
会場担当のタスクですが、大規模な同窓会というのには、当然広い開催場所が必要となります。ホテルの宴会場とか、大きな学食などが候補でしょうか。そういった場所の予約は数か月前から埋まっていますので、早めに抑えましょう。これで、日時と場所が決まったので、必要最低限の「情報」ができました。ここから、ようやく広報らしい活動ができます。でも、段取り八分と言いますか、水面下の環境づくりは大事なのです。


【6】インフルエンサーへのリーク
学校の中には、いわゆるインフルエンサーというかキーパーソンがいる筈です。卒業後社会的に成功を収めた人とか、学校内の有名人とか。そういった人達の日程を抑えて参加・協力してもらうのと同時に、先だって拡散してもらう為に、開催日時と場所の情報をリークします。あと、公認してもらえたならば、学校そのものもインフルエンサーであり心強いスポンサーであることをお忘れなく。


【7】情報の初公開
既に同窓会団体がSNSを運用していたり、何らかのコミュニケーション方法(メーリングリスト、メールアドレスリスト)があったりする場合は、これらを利用して、一般対象者への第一報を発信します。中身が全然決まって無くても、情熱ある一部の参加者の日程を抑えるためにも、開催日時と場所だけ、数か月前に共有します。今回の場合は、既に運用されているFacebookグループに開催日と場所だけを公開しました。


【8】申込のゴールを作る
予算に余裕があって事前出欠を取らないならばともかく、参加者を確保するために必要なのは「参加者に出席申込して頂く」ことにあるでしょう。この場合、やり方は大きく分けて3つです。

一つ目は往復はがきにて出欠の返答をしてもらう方法。予算が大量にかかるのに加え、集計が手作業になる、ギリギリまで調整のつかない人にとっては早期返答は厳しいなどデメリットが多いやり方であり、そもそも住所の情報をどうやって仕入れるのという話になります。住所については学校と相談するか、卒業アルバムに記載があったらありがたく利用するしかないでしょう。少なくとも個人情報保護のため、うちの学校では公認の幹事にも住所を教えないことになっています。また、仮に住所を入手したとしても、それが古い住所ということはありえます。引っ越しする時、役所やインフラ、銀行・カード会社などには届け出をしても、数年前に卒業した学校に連絡を入れる人はいないでしょう・・・。

二つ目はSNSのイベントページ、例えばFacebookイベントのページ等を利用する方法。プロのマーケッターから推奨されたやり方です。「あの人が行くなら自分も行こう」という拡散力に期待できる一方、「あの人がいるから行きたくない」「あの人がいないから自分も行かない」ということも起こりうるもろ刃の剣です。ついでに言えば、細かい質問項目(一次会だけでなく二次会の出席は?子どもの同伴は無料にするけど何人来るの?など)を設定しづらい、そのSNSを利用しなければ申し込めない、名前がニックネームで登録されている人もいる(当日受付ではあいうえお順にリスト化した方が効率的だけど、本名ふりがな情報も無くそれができない)などの欠点があります。そのため、イベント運営者によっては、イベントページは情報拡散目的でのみ使用し、下記三つ目の方法と組み合わせて申込受付をすることもあります。

三つ目はWEB申込フォームを使う方法。こくちーずやGoogleフォームあたりが有名です。私の場合は、Googleフォームを使うことを選択しました。質問項目を制御しやすく、一発で申込データの出力ができるというメリットがあるためです。ここで問題になってくるのは、そのフォームまで参加者がどうやって辿り着くのかでした。


【9】ゴールへの道筋を設計する
ゴールへの道筋
今回の場合、Googleフォームへの誘導をどうするのかがカギとなります。まず、どのようなコミュニケーションの方法があるのか洗い出します。ユーザーがどのぐらいその団体を信頼してくれるのかによって、最適なコミュニケーションは変わってきます。私がどのようなやり方をとったのか、上記の図をご覧ください。一番、エネルギーを費やしたのは、特設サイトの運営でした。サイトは作るだけでなく、運営し、育成していくことが大事です。


【10】参加見込み者の興味関心を高める
同窓会情報を入手したとしても、即申込してくれる情熱的参加者はやはり一部であり、多くの参加見込み者にはその興味関心を高めてもらうように努めなければなりません。即申込をしてくれない人には、何度もコミュニケーションを取る必要があります。ただ、過剰なコミュニケーションになると、かえって嫌がられます。適切なコミュニケーション量としては、週に1,2回ぐらいSNSに投稿するぐらいが良いでしょう。今回は、特設サイト内の情報を更新するたびに、Facebookページにリンクを投稿するというやり方をしました。特設内だと申込フォームへのリンクがあちらこちらにちりばめられており、そこまでガツガツした内容を書かなくとも、大同窓会のPRに自然となります。


【11】告知する内容が無いときにしたこと
残念ながら、人間、期限というものが無ければ動けない生き物です。幹事たちも同様で、開催日が近づかないと物事の細かい内容を決める勇気が沸きません。つまり、広報担当にしてみれば、告知する情報が全然ない時期もあります。そんなときに、何をすべきかということです。

まず、早期段階においては、Facebook広告にて、「Facebookページへのいいね」を求める広告を出しました。同窓会と非常に相性が良く、年齢と学歴で絞り込めば高い精度で最適な人にのみ広告が表示されます。

それ以外では、情報を小出しにする、母校やその近所の今を紹介する、幹事のプロフィールを公開するというやり方で特設サイト内の記事をじわじわ増やしていきます。実のところ、幹事のプロフィールはみんな気になるようでアクセス数は稼げますし、幹事の人数分だけ更新する機会にも恵まれるので、非常に使い勝手が良かったです。


【12】チームビルディングで広報力のアップ
 広報はひとりでするものではありません。記事を執筆するにしても、校正はやはり必要です。ただ、幹事全員に確認を取るようなものでもないし、確認とっている間にいたずらに時間がかかるので、広報チームを作って、そこで校正及び投稿内容の意思決定を行ってしまいます。今回は、遠隔地住まいや体調の問題から、対面ミーティングができないノマドな幹事メンバーを中心に5,6人規模の広報チームを設立。誰かがブログ記事をGoogleドキュメントに書いた後、広報チームLINEグループ内で最低2名からOKをもらってから、全体に公開という形をとりました。

またFacebook投稿後、幹事の数名にはいいねを押してもらっています。これはサクラ的な意味も無きにしも非ずですが、どちらかというと、Facebookのアルゴリズムを利用し、拡散力を高めることが目的です。いいねと拡散力の関係についての見解はこちら

ついでにチームでやる意義は他にもあって、新規勧誘した幹事の育成という意図もあります。右も左も分からない新しい仲間の活動は、OJTとまではいかなくともある程度サポートが必要なので、チームでやると効率が良いのです。


【13】最適な時期に複数チャンネルから一度に攻める
まず、最適な広報の時期とはいつかということですが、盆と正月です。その時期に複数チャンネルから一度にアプローチします。つまりは、学校側から告知してもらえるなら告知をしてもらい、Facebook広告を打つことで特設サイトへの誘導をし、特設サイト記事&Facebookページの投稿頻度をあげ、過去のイベント参加者情報を基にお知らせメールを送りました。また同様に、応募締切1週間前も最後の追い込み時期であるため、ここでも可能な限りの告知をします。


【14】適切なフォロー
申込後のフォローは絶対に必要です。これをするか否かは、当日無断キャンセルに強く影響を及ぼします。今回は1か月前、1週間前、1日前の計3回、申込をされた方にリマインドメールを出しました。あとは質問を受けたら随時、早めの返答をします。似たような質問が多い場合、WEBサイトや申込フォームのページに注記を追記し、効率化を図ります。




4年半ブログを運営し、何度か企業広報や非営利団体広報にも携わってきた知見が活きました。他にも色々やっていたので、この1年でトータル1か月分の給料もらっていいと思うぐらい稼働しましたけど、同窓会幹事なんてものは、基本的に趣味、余暇活動、ボランティア活動みたいなものです。きっちりやることはやって、楽しければそれで良いのです。

それと偉そうに書いては見たものの、上記文章で垣間見える通り、様々な方のご尽力あっての集客の成功でした。広報は孤独であってはいけないのです。