最近、インターネット上で、「いちいち電話かけてくるな!こっちの貴重な時間が奪われる」と著名人のコメントやらコラム記事なんかが出回っています。確かに、それは一理あるとは思うのです野が、電話はオワコンなのでしょうか?

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そういうことは全然なくて、コミュニケーションの目的によって、使うべきツールは選ぶべきでしょう。という訳で、ツールごとにコミュニケーションの特徴を整理してみました。

◆対面

リアルの場で顔を合わせるコミュニケーション方法です。視覚・感情に訴える情報量が多く、単なる情報のやりとりというのよりも人間関係の構築の意味で非常に重要です。特に礼節を大事にするような人や、プライベートの交友関係を広げたい人に好まれるでしょう。物理的移動・会場確保に伴う時間・金銭コストも馬鹿にできないため、案外、頭の堅そうな大企業の業務であっても、すぐに現場に顔合わせに行こうとはならないことも多いです。

対面でのメリットというのは、どうでも良い話・些細な話がしやすいということが挙げられます。クリエイティビティの高い仕事をしたい場合は、雑談がヒントになることもあるでしょう。Yahoo!など創造性の高い仕事が求めらている企業では、テレワーク推進からオフィス集約型労働に揺り戻しをしたこともありました。また、その場で相手の様子が見えるため、話しかけるなオーラを放っているとか、気が緩んでいて話しかけても大丈夫そうな雰囲気だとかが、一発で分かります。

言い方を変えれば、話しかけるなオーラ全開のときに話しかけるというのは、超無粋だということです。また、こちら側も相手に丸見えであり、値踏みされるというデメリットはあります。

◆電話、LINE通話、Skype通話

声だけのコミュニケーションの代表格。送信側は相手の状況が分からない状態でかけるため、受信側からするとベストな受ける体勢を整えられないというのが、ある種の問題となっています。特にリアルタイム性を求められるが故に、受け手側からすれば現在やっている作業を中断させられるというデメリットが大きいです。このリアルタイム性と顔色が見えないというのが非常に厄介で、相手に質問をする場合は特に、相手が返答に窮している様子が分かりづらいため、お互いに回答の難しい質問を遠慮なく投げ合うことになりやすいです。企業の新人が電話対応に恐怖感を覚えるのは、そういった事態に対応する自信がないのも理由のひとつとなります。

ただ、質問をしたい側からすると、相手に繋がれさえすれば、割とすぐに的確な回答を貰えるので、口頭でさらっと解決できる質問・回答のやり取りでは、これほど手っ取り早いものが無いも事実です。逆に、込み入った交渉事の場合も、感情的な雰囲気が掴みづらい為対話には劣りますが、文章でのやり取りよりかはサクサク進みます。

◆メール

文章でやり取りするコミュニケーション方法のひとつ。今でこそ、様々なツールがありますが、法人対法人、個人対法人のやり取りでは、メールがまだまだ主流でしょう。メリットとしては大まかに2点。ビジネスの大事なやり取りとして双方の発言を文章で証拠を残すということ。必ずしも即返答が求められないため受け手に余裕を持たせることができるということ。

一方でデメリットは4つあります。1つ目は送信側からすると、即返答が無い場合もあるということ。特にスケジュール調整などでは、自分の候補日を相手に知らせたとき、相手の返信が戻ってくるまでの間、その候補日時を仮キープするべきかの問題が生じます。2つ目は相手の顔色や状況が分からず、探りを入れることも難しいため、あらゆる事態を考えた上でのやり取りが求められるということです。相手の質問意図が分からず返信に30分も頭を悩ましていたにも関わらず、電話だと5分で解決したということも珍しくありません。

3つ目は情報流出のリスクを犯しやすいということ。対面でも電話でも、一度、話し手からすれば一度、受け手の存在を確認した上でやり取りを開始できますが、メールの場合は相手が、送信者の意図する相手か確認しないまま、通信が成立してしまうリスクをはらんでいます。FAXも同様のリスクを孕んでいますね。4つ目は、メールアドレスは、一度悪質な人に知られるとスパムメールを永延と送られる可能性があるということです。プライベートなら変えればいいでしょうが、ビジネスメールならば易々と変えられるものでもありません。また、悪質なメールの添付ファイルや記載URL先のページで、ウイルス感染等さまざまなセキュリティリスクにさらされる可能性もあります。


◆LINEトーク、Facebookメッセンジャー

アプリケーションによる文章のやりとりツールです。どちらかと言えば、プライベートや個人事業主が自分のスマートフォンなどに登録している形をとっているので、社員間の個人的なやり取りを除けば、大企業・中企業で業務としては使われづらいでしょう。

既読確認ができるということで、ある程度のリアルタイム性が強く求められ、また、そこまでフォーマルにならなくても良いということから、メールに比べれば、気軽に短い文章のやり取りを何往復もするといった形のコミュニケーションを取ることが多いです。その気軽さも相まって、メールよりかは感情的な側面も現れやすいでしょう。逆にいうと、リアルタイム性や感情的な側面が求められるが故に、ストレスとなる場合もあり、配慮も必要となります。

セキュリティ面については、アカウントが或る程度、運営企業に管理されていることもあり、メールに比べれば怪しげなスパムは少ないです。ただ、どこまで管理されているかは運営のみが知る訳ですが、こちら側の通信は、ほぼ間違いなく部分的にマーケティングに利用されるでしょう。まあ、それを言ってしまえば、各企業の提供しているWEBメールサービスも同様ではありますが。


◆Slack、Twitter、チャットワーク、その他WEBサービス、アプリ

このほかにも、様々なサービスが立ち上がっています。それらを新たに利用するたびにアカウントを作成し、パスワードを管理し、やり取りをチェックして、我々は利用しています。LINEおよびFacebookは半ばインフラ化して広く普及していますが、それ以外については必ずしも、通常時のコミュニケーションツールとして一般層に広く普及している訳ではありません。

そのため、基本的にはそのサービス内で出会った人とのやり取りをする専用ツールとするのが基本です。それ以外の場合、何かしらの団体・プロジェクトでの活動の為に、新規メンバーには登録をしてもらい、閲覧する習慣をつけてもらうという作業を課すことになります。ツール閲覧の習慣化は、職場の業務命令があったとしても、中々、難易度が高いです。ただでさえ、よほどのアナログ派の人でもない限り、最低10個はアカウントを持っていることでしょうから、これ以上増やすのは結構しんどいものがあります。シングルサインオンというアカウント連結技術とかありますが、結局複数のサービスを管理しているのには変わりありませんからね。



こうして並べると、人には複数のコミュニケーションの入り口となるツールがあることが分かります。状況に合わせて、最適なツールを選びましょう。でも、ツールが沢山ありすぎるというのも、見逃したりする訳で、疲れますね。私もプライベート用メールだけでも、緊急用(携帯アドレス)、通販専用、WEBサービス登録用、団体運営の事務用、古い知人のやり取り用と複数使い分けていますので・・・。