占い師は廃業はしたものの、実は今でも、週に一人か二人ぐらい、飯を奢ってもらう等の何らかの条件をつけて占い鑑定しています。鑑定していて時々、「相談相手が私で良かったね」と思うことがあります。そういう人というのは、何でもすぐに信じちゃう人。私の言う、一言、二言を真に受けて人生が変わってしまったかのような表情をしています。


こちらとしては、カードや星に出てくる相を相手に合わせて表現をしているだけなのですがね。とはいえ、原則的に出てきた相を重視するため、黒を白と言うことは無いし、的中率は8割ぐらいのため正直なところたまに外れることはありますが、それでもそこまで高い金額を請求してこなかったので、激怒された経験はありません。

まあ中にはテキトーなことを言って高額請求したり、依存症になるように洗脳もどきみたいなことを言う占い師もいる訳で、そういう人たちに変なアドバイスをされるよりかは、良かったねと心の底から思います。

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という訳で、今回は騙されやすい人について考えみましょう。


ところで昨日、東大五月祭へ「「異端」の哲学 -常識への挑戦と社会の牽引-」というイベントを傍聴しに行ってきました。このイベントは、20代の市長、次の都議選に出馬予定の人、官僚、連続起業家の4名によるパネルディスカッションです。本当の異端といえば、ホームレスとか叩かれまくっているアーティストのような気もするので、この4人は異端というよりは、トップエリートという感じですが、とがってはいるので、異端といえば異端なのかもしれません。

イベント中は、専用サイトにて、質問や短文の感想を投稿でき、必要に応じてファシリテーターが投稿内容を取り上げることもあります。人生の転機となったきっかけとか、モチベーションの源泉とかの内容でトークが進んでいきます。

そんな中、「今のところまだ、常識を打ち砕かれていません…。」というコメントが投稿されました。確かに、4人の登壇者は、そこまで凄い話をステージ上でしていた訳ではありません。それに対して、ステージ上では「異端の話を聞いて、すぐに自分が何か変われるようになるのを期待して聞いているかもしれないが、話を聞いたぐらいではそう変わらない」といった感じの内容が話されていました。

また、これに関わることとして連続起業家は、「1945年8月15日の玉砕放送を隔離されている状態で聞けなかった人には、14日と16日の状況にさほど違いは感じられなかっただろう、しかし、そんな人でも1950年時点で後から振り返るのであれば、15日はターニングポイントだったと感じるかもしれない。変化する日常の最中にいるのはそういうことだ」という旨を述べていました。そして、市長からは「当選前に掲げた公約を変える必要が出た場合でも、いきなり大々的に発表することは激しい混乱や衝突が予測される。少しずつ、周囲と調整して、流れを作っていく方が良い」といった旨を述べられていました。

彼らの言うように、パラダイム(時代の思想)が変化するというのは、そんなに分かりやすい特異点があるわけではなく、ゆでガエルの鍋のように少しずつ変わっていくものなのです。


話を最初に戻しましょう。「占い師がそう言った、偉い人がそう言った、信頼できる雑誌やテレビ・報道関係者がそう発表した」と、一瞬の情報によって、思想を右往左往するのは辞めませんか?一瞬の情報で、思想が上書きされるような人は、別の一瞬の情報ですぐに思想が上書きされてしまいます。だからといって、思想を変えちゃいけないという訳ではなく、条件反射的に変える前に、これだけ情報が氾濫している時代、多少調べてみるとか、自分のこれまでの経験と照らし合わせ冷静に考えてみるとかした方が良いでしょうということです。


世の中、沢山の人の利益追求によって歪な世界になってはいますが、偉い人と話をしてみるとそんなに陰謀論だらけという訳でもありません。冒頭で述べた嫌らしい占い師でさえ、本人自身からすれば悪人になりたくてやっている訳ではなく、良い生活を行いたいが故に色々策をめぐらした結果としてそうやっているだけなのですから。結果論からそうなってしまった人はいるかもしれないけれど、悪人になりたい人、世界を本気で壊したい人、世界を陰から牛耳りたい人って、本当にいるのかな・・・。