JKローリング女史による正当なハリー・ポッターシリーズの第8巻目『ハリー・ポッターと呪いの子』。読了したので、感想でも書いてみようと思います。ネタバレもあるので注意。

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【あらすじ】
第7作の19年後以降が今回の舞台。 ハリーの息子であるアルバスが、ハリーが4年生のときにヴォルデモートに殺されたセドリック・ディゴリーを助けようと、時間を超える冒険をするというものです。

セドリック・ディゴリーは、ハリーが4年生の時に、トライウィザードトーナメント(三校対抗試合)にハリーともに優勝した際、ヴォルデモートのところに移送させられ、とばっちりを受けた形で殺されました。つまり、セドリックが優勝しなければ、とばっちりを受けることは無かったということで、アルバスは対抗試合中のセドリックに妨害をしかけようと試みたのです。その際の時間の超え方は、3年生のときのハーマイオニーと同様にタイムターナー(逆転時計)を使用。

さて、三校対抗試合は、時間を置いて三つの競技があります。アルバス達が最初に歴史改変で試みたのは、第一の競技での妨害でした。それが成功して、元の時間に戻ったのですが、依然セドリックは殺されたままの歴史。しかし、アルバスは自分が別の寮の生徒になっていることに気づきます。そして、ロンとハーマイオニーが結婚したという正史の事実が消え、ロンはパドマ・パチルと結婚。正史では存在したはずのロンとハーマイオニーの娘も存在しないことになっていました。



ハーマイオニーはあのパーティーでクラムと行く予定だった(中略)僕たち二人が、ビクトールの指示で、セドリックの第一の課題をしくじらせたと考えた(中略)クラムがいなきゃ、ロンは嫉妬しない。嫉妬が大事だったんだ。そしてロンとハーマイオニーは良い友達であり続けたが、恋にはおちなかった p183
 

アルバス達は、半端にこじれた歴史の修正、さらには確実にセドリックの優勝を阻止するため、第二の競技の時間へと飛びます。そして、2回目の妨害が成功した後、世界の歴史はさらに大きくねじり曲がるのです。

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ハリーポッター達の行動は過去7作において、失敗の連続でした。特にシリーズの後半は、死亡者の数が軒並み増えていきます。あれは、どうにかならなかったのかという、ハリー・ポッターシリーズのIFストーリーとでも言える話です。

ただ、その失敗や苦労の積み重ねやわだかまりがあったからこそ、その歴史に重みがあることを証明しています。逆にその時々で中途半端にうまくいっても、かえって最悪の事態を招くことだってあるのです。苦い過去といかに向かい合うべきか肯定していくか、ということがテーマのひとつといえるでしょう。

ところで私、リアル職業魔術師として占いとかで、人様の相談に乗っています。その際「この苦しみにはどんな意味があるのでしょう?」と聞いてくる人はたまにいらっしゃいます。占いとかでは、複合的な相を少しずつ解きほぐして、未来を予測していくわけですが、人の歴史、世界の歴史って、こういう複雑な事実の積み重ねが大事なんだよなーとつくづく思うのです。だからこそ、今ぶち当たっている辛いことも何か意味があるのかもしれないと考えてしまいますし、この作品にも共感できるのです。


今作はファンサービスのためか、上記のとおり、懐かしいキャラクターが沢山出てきます。特に三校対抗試合舞台となる4巻はかなり重要です。それらの事前知識があると、作品自体はテンポが良いため、非常に気持ちよく読むことができますね。

ちなみに私は4巻は通読4回、映画は3回見ています。書籍だと3,5巻が、映画だと2,4巻が好きですね。そういえば、最近の若い子って、ハリーポッターを読んでいる人っているのかな・・・。今度、沢山の大学生と話をする機会があるので聞いてみよう。。。