どこかの国のお偉いさんが、占い師に操られていたということで大々的に報道されています。歴史的に言えば、占いとまつりごと(政治)は密接に関りがあった訳で、古代中国(殷王室)では亀の甲羅のひび割れ具合から政治を占うという伝承があったり、日本でも京都やら江戸は風水等のスピリチュアル的な観点より設計された都市と言われたりしています。

fantasy-1119432_640


とはいえ、近代以降、アメリカや日本で採用されている政教分離の原則なり、帝政ロシア時代の祈祷師ラスプーチンによる悪政なりで、占いが政治に関与することはイメージ的に公にできないものとなってしまいました。私の知人である某政治家も、クリーンなイメージづくりや己の信念故に、私に限らず、あらゆる占い師の鑑定を受けませんからね。・・・まあ今なお、イルミナティやらゾルタクスゼイアンの陰謀論、自民党&日本会議(神道)やら公明党&創価学会といった政党&宗教団体の組み合わせなど、色々騒がれているのですが、私は当事者じゃないので本当のところは知りません。

Grigori_Rasputin_1916
Grigori Rasputin(1869-1916年)

さて、そんな高等占術(※国政や大規模組織について占うことを言います)はさておきとして、我々の日常には、様々なスピリチュアルコンテンツが溢れています。テレビや雑誌、交通広告、ポータルサイトなどには無料の占いコンテンツが溢れていますし、葬祭、年中行事になると神社や寺院にお世話になることもあるでしょう。そういうのが本当に好きな人は、占いの課金WEBサイトに登録したり、私のようなプロの占い師に鑑定依頼をしたりすることだってありますし、自分のSNSにスピリチュアル系のブログ記事や何かの鑑定結果をシェアすることもあるでしょう。

ようやく本題です。そんな混沌とした占いやスピリチュアル的な何かと我々はどのように付き合っていくべきなのでしょうか?普段からの占いとの密接さの度合いによって、どう付き合うべきか、私なりの意見をまとめてみました。

【1】占いを全く信じない人

私の知人に、東洋占術の使い手である女性がいます。妻がそういう活動をしている割に、旦那さん自身は占いを全く信じていないとのことです。その女性は引っ越しによって、開運を試みましたが、旦那さんの仕事の都合などで、中々思う時期に思う方向へ引っ越しができませんでした。ある時、やむを得ず、夫婦そろって、夫婦双方にとって悪い方向へ引っ越ししてしまいました。それによって、その女性はどん底の情況に見舞われましたが、旦那さんには災厄は訪れませんでした。

この事から言えるのは、占いを信じないなら、信じないを徹底的に貫いた方が良いということです。ちなみにその夫婦の子どもは、母親ほど信じている訳ではありませんでしたが、父親ほど信じていない訳でもないというスタンスです。その子どもも、母親同様に悪運の影響は受けたようでした。

【2】普通の感性を持っている人

まず、ここでの普通について定義しましょう。たまたま目に入ったテレビや交通広告のコンテンツで、自分の星座について「運気が良いでしょう」と言われると、ちょっと気分が良くなるような感じの人。とはいえ、神社やお寺でのお守り、おみくじの購入、葬祭費を除けば、スピリチュアルにお金を出すことは無い人。

そのぐらいのスタンスが一番無難といえば、無難なのかもしれません。そういう人たちに強いて言うならば、スピリチュアル的に奇をてらったことをしないようにした方がいいでしょう。例えば、お墓を作るときにオリジナリティを重視して、変な形の墓を作ると、墓相学的には一族の運気が乱れます。あとはむやみに心霊スポットに行くとか、意識的に民間伝承や神仏に不敬な態度をとるとか。

【3】スピリチュアルが好きな人

有料占いを試してみたり、葬式や盆暮れ正月以外の宗教行事に関わったりするタイプの人。また、占いやスピリチュアルと関りがなくても、自己啓発やビジネス等何かしらの勉強会に参加するような人も属性的にはここに入ります。この人たちに特に言いたいことが、2つあります。

1つ目は、夢と現実の区別をつけること。夢というのは、スピリチュアル的なものだけではなく、生き方やビジネスキャリア的な意味での将来なりたい姿なども含めます。SNSにおける彼ら彼女らの発言は、どうも夢と現実の境目が曖昧になりがちで、【1】【2】の感覚をお持ちの人からは、相容れないものとなるでしょう。それに言葉に発したことは実現するという言霊信仰はあるのでしょうが、言葉に発することでかえって願いが叶わなくなるという考え方もあります。実際、魔術儀式なんかは、やっていることを他者に知られると失敗すると言われていますからね。という意味では、スピリチュアルワークや自己啓発はこっそりやるに限るのです。

まあ占い師業をやる私個人としては、あの人の鑑定当たったよと拡散してくれた方が、嬉しいというのが本音ですけどもね。

2つ目は、成功は「才能×努力×運」によって左右されるということ。「勝ちに不思議な勝ちあり、負けに不思議な負けなし」という名言があるように、実力だけが成功に繋がるかと言えば必ずしもそうではありません。また、いくらゲン担ぎをしたところで、努力していない人はよほどのことが無ければ成功しません。占い好きだけど、不幸に喘いでる人、ちゃんと正しい努力をしていますか?

この2つの原則を理解している人は、並みの人以上には、素敵な人生を歩めるのだと思います。

【4】スピリチュアルで生きている人

プロの占い師、呪術師、本物の霊能力者、宗教関係者、教育関係者などでしょうか。ここでは、口車に乗せるだけの似非カウンセラーや詐欺師、それと芸能人は除きます。

正直なところ、私は霊能力が皆無に近いので霊能力者が本物か否かは分かりませんし、私の専門領域以外の占術を扱う占い師さんたちが優秀なのか否かも分かりません。タロットを使えば、多少は判別できますが、会う人会う人にいちいちやっていかなければなりませんし、一般化も難しいでしょう。という訳で、彼ら彼女らのスタンスやら信仰にどうこう口をはさむというのは、野暮というものです。

しかし、様々なご縁で沢山の占い師と会って思うのは、ちゃんとした占い師というのは、人間的に孤立せず、尊敬できる人間(師となる人間)がいるということ。スピリチュアルに深くはまり過ぎるというのは一種の呪いのようなもので、これはこれで人生を悩ませます。それでも、その混沌に光明を当てる何かがあるからこそ、健全な精神を保つことができるのです。

とはいえ、むやみやたらに、特定の人物を妄信せよという訳でもありません。付き合う人はきちんと見極めましょう。「一緒にいる人物によって人生が変わる」というのは、占うまでもなく、ほとんどの人に当てはまる真理ですから。