選挙が近くなり、私の周りの界隈では、「若者よ!選挙に行こう!」というノリのFacebook投稿が増えています。「若者の投票率が低いと若者軽視の政策になる」というのが彼らの主張であり、こればかりは右派も左派も共闘している感じがします。民主主義国家としては、この主張が流布され投票率が上がるのであれば非常に良いことなのでしょう。

しかし、私はあまのじゃくな性格の持ち主でもあるので、ケチをつけたくなるのですよ。つまり、若者を基軸とした政策だけで支持するのは、少し危険ではないかと。

端的に言うならば、「若者」と呼ばれる期間は、人生のうちでそれほど長くないということです。若者と呼ばれる年齢を脱すると、若者に戻ることはできません。こんにちは壮年、こんにちは中年とライフステージが進んでいきます。そして、ほとんどの人は、過去の自分の立場を忘れます。

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例えば、「学生の活動を盛り上げよう!」とか騒いでいた大学生たちは、卒業後のほとんどが「学生の活動を盛り上げよう!」と声を上げなくなります。実際、学校を卒業してから「後輩の為に何かすることを目的に母校に戻る用事」があった人って、私はほとんどお目にかかったことはありません。私ですらもキャリアについてのスピーチをするために母校に戻ったことが1回あるぐらいです。

他に学生に構う大人たちというと、OB・OG会コミュニティの運営者、教育機関の関係者、企業の新卒採用業務関連の方々、平日昼間に動ける人たちを探している団体、若者向けの商売をしている人々、ピチピチ女子大生を狙うハイエナ野郎・・・のいずれかです。これらは少数派であり、大部分の社会人は、学生の地位向上をするために構うというスタンスは取らないでしょう。


結論として私が言いたいのは、「若者を優遇する政策を声高にするというのは、若者期間をすぐ抜け出してしまう若者にとっては、あまり意味のある行動ではない」ということ。

自己利益を追究したければ少なくとも、2~3年後のライフステージを見越した政策をチェックすべきでしょう。今学生だからといって、3年後に全ての学生は学費免除という法ができても全く恩恵はありませんし、今4歳児を抱えているからといって、3年後に保育園が沢山建っても自分の子どもに恩恵はありません。

しかし、自分より若い人たちがもっと活躍してほしいと願う利他の精神があるならば、若者優遇政策論者に清き一票を入れるべきです。また情けは人の為ならずというべきか、若者たちが歳をとり、自分たちの子どもが若者と呼ばれる年齢期に達したとき、ひょっとしたら若者優遇政策は貴方の家計を助けてくれるかもしれません。