最近、facebook上で、「tsū(スー)」というサイトがシェアされています。かつてのmixiを思い出させる招待制SNSです。そして、画面構造などはfacebookに近いため、使い勝手も悪くないだろうとは思います。ただ、これまでのSNSと大きく異なる点は、運営側からユーザーにお金が支払われるということです。


どういうことかいいますと、tsuのページには広告バナーがあり、自分の投稿ページの広告から収入が発生するというもの。なお、その収入は10%がtsu運営者、45%が投稿ページのユーザー(Dさんと仮定)、約30%が投稿ページのユーザー(Dさん)を招待したユーザー(Cさん)、約10%が投稿ページのユーザー(Cさん)を招待したユーザー(Bさん)、約3%が投稿ページのユーザー(Bさん)を招待したユーザー(Aさん)に分配される仕組みです。


User A invites user B, who invites user C, who invites user D

Part 1
- $100 of earned revenue is generated based on the content user D shared (photos, videos, status updates, etc.)

Part 2
- 90% of earned revenue go to the users. In this case, $90 of the $100 is shared with all the users.
- tsū takes 10% of the $100 for platform fees. In this case $10.

Part 3
- User D, the original content creator takes 50% of the $90. In this case, $45.
- User C gets 33.3% (1/3) of the original $90 generated. In this case, $29.70
- User B gets 11.1% (1/3 of 1/3 = 1/9) of the original $90 generated. In this case $9.99
- User A gets 3.70% (1/3 of 1/3 of 1/3 = 1/27) of the original $90 generated. In this case $3.33
- This is what we call the rule of infinite thirds
(Q&Aより引用)



要するに早めに沢山の友達を招待した人の天下というわけですね。ねずみ講に近いようにも感じますが、 別に下位層から搾取しているわけではないので、黒とは言い難いものはあります。むしろ、このモデルが成立したら、関わる人はみんなハッピーでしょう。ただ、私は自発的に友人にこのSNSへ招待しようとは思えません。というか、日本ではしばらくは流行らないと思います。その理由について、まとめてみました。

tsu


【1】日本語仕様じゃない
日本人の友達は大抵の場合、日本人です。彼らが快適にこのサイトを使うには、日本語環境が最適でしょう。ところが、このSNSには言語設定機能がまだ搭載されていません。基本的に全部英語です。招待されたとしても多くの日本人は、この段階で抵抗があります。日本人ユーザーが爆発的に増えるのは、現段階ではあり得ないでしょう。


【2】日本人が好む仕様ではない
今のところ、コミュニティ形成機能や友達の検索機能等、友達との関係作りにおいて、tsūはfacebookに比べ劣っています。人との繋がりを維持することを目的とした場合、facebookの繋がった友達を整理したいと思う以外に、乗り換える必然性はありません。また乗り換えるにしても、有力候補は、電話機能のあるLineでしょう。
そこで差別化を図るためにtsūが掲げているのは「お金を稼げる」というものです。しかし、日本人は美徳として、お金に対する欲求を腹の内に抑える傾向があります。お金を稼ぐ目的で、友人を巻き込むことに抵抗感を覚える人が多数でしょう。


【3】日本人はこのサイトでお金を稼げない
このサイトでお金を稼ぐ場合は、広告収入が基本です。さて、上の画面の右側を見てください。これは日本市場向けの広告でしょうか?先程、日本人の友達は大抵日本人と書きましたが、その友達である日本人はこの広告バナーをクリックして何かを買おうと思うでしょうか?つまり、外国人の友達が沢山いない限り、現段階では1ドルの収入も期待できないのです。tsūの運営者が、もっと必死に日本企業に営業をかけるよう気長に待つしかありません。なお、とあるサイトによると、2000人の友達がいる場合、稼げるのは年間1000ドルとのことです。


【4】日本での換金には注意が必要
運営会社はアメリカにあります。もし収入を換金する場合は、アメリカの小切手として支払われます。ちなみに海外の小切手を日本円に換えようとすると1000~4000円ぐらい手数料がかかりますので、注意しておきましょう。


早期参入すればおいしいとはいえ、日本では時期尚早でしょう。アーリーアダプターの方々がラットレースを抜け出すために場を盛り上げることで、運営者に日本市場向けの投資をするよう促してもらう他はありません。

(*ラットレースとは、働いても、働いても、一向に資産が貯まらない状態のことである。働いても、働いても、一向に資産が貯まらない様子が、回し車の中で、クルクル回っているネズミに似ていることから定義されていると、ロバート・キヨサキが自著「金持ち父さん 貧乏父さん」の中で語っている。-Wikipediaより)


金持ち父さん貧乏父さん
ロバート キヨサキ
筑摩書房
2000-11-09


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